Osmo Nanoは本当に熱暴走しやすいのかという素朴な疑問
先月末にOsmo Nanoが発表されて、Osmo360を買っていなければ買っていたという記事を書いた。それから三週間ほど経ったわけだけども、気付けば私の手元にはOsmo Nanoがあった。おかしい。買う予定はなかったはず。なぜ買った? 欲しかったからだ。

せっかくなのでOsmo360と一緒に撮ってみた。いっそのことここにiPhone 17Proを並べて、ここ最近買ったガジェット特集のような形式にしようかとも思ったけど、Osmo360は少し期間が経っちゃったし、DJI製品に挟まれるApple製品というのもよくわからないのでやめた。
もちろん衝動買いしてしまったのにも理由はある。Osmo360があればもう他のアクションカムは不要だと考え、私は手持ちのアクションカムを全て手放すという暴挙に出た。確かにOsmo360があれば様々な角度で撮れるし、センサーも大きいから画質もいい。ただ、片面のレンズしかいらないという場面で非常に使いにくい!
今までのアクションカムだと、ネックレスタイプのアクセサリで固定すればそれでよかった。しかし360度カメラは本体の両面にレンズが付いている。それでいて取り外しもできないため、ネックレスタイプだと衣服と擦れるリスクを背負いながら装着する羽目となる。だがOsomo360はレンズは壊れると本体ごと修理に出さないといけないため、あまり乱暴に扱えない。
そこで結局シングルレンズのカメラが必要だということになり、せっかくだからとInsta360 GO UltraかOsomo Nanoかをひたすら調査して、ほぼ全ての要素でライバルに勝っているInsta360 GO Ultraではなく、10bitのLOG撮影ができるOsomo Nanoを選んだ。ベースが同じでカラーグレーディングの幅が広い。Osmo360を持つ私にとっては自然な選択だった。
しかしYouTube等の動画やレビュー記事を見ると評価が微妙で、購入には少し勇気が求められた。なにせ殆どのユーザーが「Osomo Nanoは熱に弱い」「Insta360 GO Ultraを買え」という意見ばかりで、安さだけが売りのような言われよう。連続撮影時間に付いて言及したレビューだと、アニメ1話分程度の20分から30分以内で熱停止するという結果まであった。
それでびくびくしながら買ったんだけど、特に問題なかった。
自分で試した検証方法としては、おそらく一般的な用途で画質に拘る人向けの設定(手ぶれ補正は最低限のRockSteadyで、解像度は4K。動画はD-Log M)にして普段通りの生活を録画した。キッチンでコーヒーを用意したり、部屋でパソコンと向き合ったり。動いたり動かなかったり。Vlogでありそうなシチュエーションを試したら、50分以上撮影できた。
この50分以上というのも、バッテリー切れまでの時間。つまりバッテリーさえあればまだ撮影できていた可能性がある。ただし途中からドックと併用しての撮影は難しい。何故なら本体が一定以上の熱さになると、ドックに繋いでも充電ができない。つまり合計撮影時間は伸ばせても、連続撮影時間自体は増やせない。更に機器が冷えるのを待つ時間が発生する。
そこで今度は最初からドックを繋いだままだとどうなるかを試してみた。設定は同じで、録画ボタンを押してそのまま放置。ちなみに室温に関していえば25℃程度。すると予想を遥かに上回る結果となった。文章だけだと信用してもらえないかもしれないので、ついでに動作中の写真も撮ってみた。購入を検討している方は参考までにどうぞ。

カメラ単体で撮影していたら途中での充電ができなくて困ったけど、最初からドックに繋いだままだと充電されていた。そのおかげで録画→時間経過→充電という流れが維持できて、カメラ単体では不可能な100分超えの撮影を行えた。この調子ならバッテリー切れまで撮影できそうだと期待しながら放置していたけど、途中で限界を迎えてしまった。


見れば分かる通り、バッテリー切れではなく熱に耐えきれなくなっての停止となった。しかし停止するまでの連続撮影時間は(25分✕4)+19分22秒。つまり合計119分22秒。ほぼ2時間もの間、停止することなく撮影できていたということになる。アニメの1話分どころか、一般的な映画1本分を楽しめる時間が確保できる。これは想像以上すぎて驚いた。
これらの結果を踏まえると、インフルエンサーやブロガーが散々Osmo Nanoを酷評しているのは、バージョンが古かったからだと考えられる。初期の段階で提供された商品や販売開始直後だった商品に触れたため、とりあえずInsta360の新作よりも先に情報を出したかったDJIの製品を扱い、良くも悪くも調整前の率直な意見を公開されてしまったと言える。
既に商品が手元になかったり、Insta360をどうしてもオススメしたいという理由があれば別だけども、Osmo NanoはInsta360 GO Ultraよりも熱に弱いという風潮を作り出した人たちには、フォロー動画や記事を出してほしい。外での検証はまだ出来ていないんだけど、少なくとも室内での検証であれば、Osmo Nanoだって同等に戦えている。
できれば最初から調整済の状態で出してほしかったけど、今更どうしようもない。しかし、現状はここまでやれるというのをもっと公式に強調してほしい。ここでそのまま放置していたら、実際に試さずレビューだけを参考にする人たちは買わない。せっかくここまで仕上がっているのに、Nanoがシリーズ化することなく消え去ってしまうのは非常にもったいない。
こんなブログ記事が役立つとは思えないけど、Nanoはもっと評価されていい。







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