二眼レフ風トイカメラ CHUZHAO The Original Digital TLRで写真を撮った
世間一般でいうところのプロっぽいなんかすごいカメラと言えば、今は一眼レフカメラやミラーレス一眼になる。しかし昔は二眼レフというものがあった。その名の通り、そのカメラは眼が二つ……つまりレンズが二つ付いていた。私は使ったことがなく、知識として知っているくらいで、カメラ屋で見つけては「なんかすごいなあ」と感動するくらいだった。
そんな二眼レフでも特に有名なのが、ローライフレックスオリジナルというカメラで、「二眼レフってどんな形?」と聞かれたら恐らく殆どの人が想像する形がそれ。レンズが上下に並び、カメラの真上にあるフードを開いて、ファインダーを覗きこんで撮るというスタイル。今となっては独特な撮り方にはなるものの、これにはファインダーを欲しがる私も満足。
それはさておき、そんな二眼レフに似た形のトイカメラを買った。

今度はトイカメラを知らない人向けの説明をすることになるんだけども、かなり乱暴でシンプルな言い方をさせてもらう。トイカメラというのは、小さくて性能の低いおもちゃみたいなカメラのこと。画質は低いしうまく撮れないし、操作性だってそこまでよくない。でもそれが今のカメラほど色んなものを映しすぎないで、古い映像がどこかエモいとか。
トイカメラ自体は10年以上前から気にしていたのに、何故か買わずに時間ばかりが過ぎていた。ふとオンラインショップを巡っていたところ、ちょうどセールで安くなっていたのがこのカメラ。いい機会だから買ってしまおうと決意してスマホでポチり。そして所要で外出するついでに持ち出して少しだけ撮ってみた。でも少し思っていたのと違った。



あれ、想像以上に画質がいいぞこれ。そりゃあ一眼や最新のいいセンサーを積んだスマホなんかと比べたら物足りなさはあるけど、12メガピクセルと1/4インチCMOSセンサーのおかげか、一昔前だと通用しそうなほど。予想外の驚きではあったものの、トイカメラとして想像していた画とは違っていた。トイと呼ぶにはよく映りすぎていたんだよね。
だから納得できなくて、気付いたらレタッチしていた。



自分で想像していたトイカメラというのは、12メガピクセルではなく1.2メガピクセル。あるいは0.3メガピクセル程度だったらしく、トイカメラというよりは古いコンデジを買ってしまったというような気持ちになってしまった。とはいえ画質が悪いのを上げるよりは、劣化させるほうがまだやりやすいので、これはこれでよかったのかもしれない。
画像もアスペクト比が1:1の正方形のみで、もちろんRAWデータ保存はなく、JPGのみというのも割り切っていていい。ついでに撮れる動画はフルHDのmovファイルで、がっつり固定できれば下手なドライブレコーダーよりも画質がいい。とはいえドライブレコーダーとしては特殊な形。画質がいい分、光が取り込めないので夜間には弱い。つまり使いにくい。
さてこれは何に使うのがベストなのか。手軽にトイカメラとして扱うのは難しく、かといって「よし、今日の相棒はこいつだ!」と割り切って持ち歩くには、カメラとしてのポテンシャルが欠けている。メインでもサブでもなく、とりあえず持っておいてなんとなく撮るカメラ。キーホルダーとしても、ポケットに入れておくにしてもやや大きいのがネックだけども。
もしかしたらこれは、カメラとは何かと問いかけるカメラなのかもしれない。






