EZ Sign NFCモデルの正直なレビューをしてみる

前回のあらすじ

 クラウドファンディングで面白そうな製品を見つけたtorimidasutory。支援してリターンが届いたものの製品が違う?! しかしそれはそれとして触ってみてレビュー! どんな製品なのかを理解できて満足していたのだが……。

 ちなみにこの記事はYouTube動画として公開したものを補足する内容(といえば多少聞こえはいいが)であり、ぶっちゃけると動画を見た方が手っ取り早くて十分だったりもする。しかし動画では書いていない内容も含まれている(はず)ので好きにしてほしい。

 動画を見てしまったらもうこの記事を見る必要は殆どないんだけども、そのままなぞってしまってもやっぱり物足りないので、ここに至るまでの経緯を補足しておこうと思う。これはブログを見ないと分からない情報だからきっとお得。お得? お得とは。

発送ミスを報告する支援者Tさん

 私は求人内容に騙されて、倉庫業務をしていた過去がある。オンラインストアの商品写真撮影や加工、ページの作成といった業務内容に惹かれて応募して、実際に転職してみたら実態は倉庫管理業務だった。しかも上司はパワハラが特技でスタッフの入れ替わりも激しかった。

 それでも転職してしまったからにはと私は仕方なくそこで働いていた。私も他の人も毎日いくつもの商品を取り扱い、ひたすらピッキングや梱包といった出荷業務を行っていたので、あってはならないことだけども商品の取違いや伝票の間違いといったミスが起きていた。

 ミスに気付けばまだいいのだけれど、気付かないまま時間が過ぎると後で倉庫の棚卸をした際に在庫の数がずれてしまう。なぜずれたのか、数え間違いなのか。それとも盗難か。原因が分からないと何もかもを疑わないといけなくなり、疑心暗鬼を生じてしまう。

 その時の苦労を知っていたので、私はレビューの記事を書いた後でお問い合わせ先に連絡だけしておいた。あの記事の通りで別にまあこれはこれでいいかと思っていたので、咎めるつもりもなく、在庫の数が後でずれたとしたらこの一件が原因だと教えたかったのだけど……。

「誤発送で在庫の数がずれてるかも。製品は開けちゃったからこのまま2色で使うね」

「ごめん。すぐリターンを送りなおす。それはそのまま使っていいよ

「えっ」

そして届いた4色カラー版EZ Sign

 メールが届いてから数日後。サンテクノロジーさんから本当に正式なリターンのEZ Sign 4色カラー版が届いた。できればすぐに感謝のメールを送りたかったのだけれど、せっかくだからもう一度レビューをしてからにしよう! と決めたせいで返信ができていない。

 このブログを投稿した後でメールの返信はする予定だけれども、YouTubeだけではなくこちらでも改めて感謝を告げたい。本来ならこちらから製品を送り返して交換対応をして頂くものを、ご厚意によって2色カラーも4色カラーも扱える環境になりました。

本当にありがとうございます!

 メールについてはさておき、このブログでもどうか忘れずに、この製品がどれだけ魅力的か、個人的に何が良くて何が悪かったかを包み隠さず伝えたい。忖度なんてせずに、思うがままに書かせてもらう。遠慮なんて言葉はどこかに放り捨ててしまおう。

 そういった率直な意見を伝えることこそが、クラウドファンディングの支援者であり、実際に製品を手にした一顧客であり、一テスターとしての役目なんじゃないかとも考えている。いきなりそんなメールが届いても困惑するかもしれないけど、その時はそっと削除してほしい。

EG Sign NFCモデルは視野角が広いよ

 細かい表現が苦手だと前回の記事で書いたんだけども、あれは嫌がらせと言われたらその通りで、ディスプレイの解像度を考えると出来なくても仕方ない部分ではあった。しかしちゃんと製品を理解していれば、ある程度の表現については問題なく行える。

 例によってまたいらすとやなんだけども、極端に近寄って見なければイラスト自体はそのまま再現される。安いモニターやテレビだと正面以外で見たらよく分からなかったり色が変わったりしてしまうものだけど、EZ Signはどこから見ても破綻せずに表示される。

 紹介を見ると電池不要で薄くて軽いのが売り文句みたいだけど、どんな角度からでも視認性が高い部分をもっと押し出してもいいと思う。例えば『狭いスペースでもよく見えるから気軽に設置! 簡単に書き換えられる!』みたいな感じで。小さい倉庫とかで便利。

アプリの使い勝手は普通

 アプリを使うことで文章を入力したり手で書いたり、(他のアプリで描いたほうが楽だけど)絵を描いたりすることもできる。もちろん画像も使えて、画像の上から文字を入力したりといった使い方も可能。レイヤーのあるペイントみたいなものと思えばいい。

 画像をそのまま表示するだけじゃなくて、大きさを変えたり回転させたり必要な部分だけトリミングして使ったりということもできる。このアプリにあったら便利なのにと考えそうな機能については用意されているわけだけど、UXには少し難がある。

 製品ごとに表示範囲や扱えるカラーが違うから仕方ないとはいえ、最初に製品を選ばないといけない。4色カラー表示を2色カラーモデルで再現するのは不可能。しかし2色カラー向けのデザインを4色カラーモデルで表示することはできる。

 ところが最初に製品のモデルを選択しないといけない仕様のため、全く同じデザインを適応するためだけにアプリの起動画面まで戻る必要がある。大抵は同じカラーのモデルを用意するから問題ないんだろうけど、これでは製品が増えるほど手間が増える。

 それとこのアプリは製品を選んでデータを送る準備をするだけで、近くにあるEZ Signのデータを書き換えられる。書き換える際にパスワードを求められることもなく、そもそも書き換え防止のロジックが見当たらない。つまり店頭で使うにはリスクが高い

 商品の価格表示で利用していたとする。もし悪意を持った人物が価格を書き換えたら、本来の価格が分からなくなるばかりかそのまま放置されることで二次災害も発生する。しかも一見しただけではどれが正しいのかも分からない。ましてやそれがバーコードになると……。

 このまま製品が普及してしまうのは正直言ってちょっと怖い。

データの転送が少しネック

 2色カラーは情報が少ないからか、割と不安定な状況で書き換えようとしても6秒くらいでなんとかなる。しかし4色カラーは長い。しかも転送途中で失敗するようなこともたまにある。端末を置いた状態でも位置によってはうまくいかないこともあった。

 これは実際にEZ Signを利用開始してから書き換える際に苦労するんじゃないかと思う。この撮影時は胸元から正面に手を伸ばして、比較的リラックスした状態で書き換えた。もし倉庫等で利用していたら、肩より上の高さで更新をする機会もあるはず。

 そうなるとスマホを持って腕を上げて、端末を密着させたまま数十秒体勢を維持する必要がある。これはNFCモデルだからこその欠点であり、電力を供給しながらデータを書き換える仕様故の致命的で改善不可能な問題なのかもしれない。

固定用のアクセサリが必要?

 ざっくり適当に考えてみたんだけど、両面テープか何かでEZ Signを固定していると仮定して、極力負荷をかけずに固定するアクセサリが必要なんじゃないかと思う。これは多分アクセサリとスマホの重さで負荷が大きいけど、はめ込んで固定するイメージ。

 様々なスマホの対応をするなら、スマホ自体の固定はクッション素材と10円玉辺りで回せるネジを用意して、スマホを密着させる方向なら無難じゃなかろうか。固定している棚に引っ掛ける仕様でもいいけど、平らな木の板や穴の空いたスチールやら課題はたくさんありそう。

 ただまあ、何かしら用意したほうがいいんじゃないのかなあと。

課題はあるけど面白い

 この写真を見たら分かると思うけど、極端に近付かなければ現状でも結構きれいに表示される。小さいフォトフレームとしても十分活用できる。ただ、モノクロにするか赤と黄色メインで再現しやすい写真を選ばないといけないという制約はある。

 完全なカラー表示に対応した高解像度モデルが出たら、Instagram用に撮った写真を日替わりで表示するとか、飲食店だったら日替わりメニューを表示しておくなんて使い方もできる。個人用途であれば、現状でも問題なく活用できるはず。

 ここからさらにどう発展するのかが楽しみなガジェットだよ。みんなも買おう。

悪用だけはしないでね。

他の投稿

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です